いい苗旅立ち
トマトの若苗です。
いやー立派りっぱ!
誰も褒めてくれないので自分で褒めるしかありません。
4月、引っ越してきて早々に苗づくりを開始したので、かれこれ2ヶ月弱この苗たちと暮らしてきました。
朝起きると玄関の中にある小さいビニールハウスから庭に出し、「おはようー」と挨拶。少しでも長く日に当てたいから早起きもするようになったし、意外にも夜、真っ暗な中でも成長する苗たちを見てニヤニヤしたりもしてました。
そして夕方は水をあげて、窓に夕陽が当たる部屋のビニールの中にまた入れて
「おやすみー」
と挨拶。
明らかに危ない奴です。。
ゆっくりゆっくり大きくなっていき、先月あたりから、一人、また一人と畑に定植が決まってゆきました。
死ぬ訳じゃないし、畑に行ったら会えるんだけど、同じ屋根の下で眠れない寂しさ、手を煩わせることのない寂しさは、やっぱり年老いた身には辛いものでした。
たまに電話などで元気な声を聞かせてくれても、どこかもう「大人」になってしまったあの子たちの声を聞くと、嬉しい反面よそよそしさも感じてしまい
「もう私だけのあの子じゃないんだ。私だけの雅ちゃんじゃないんだ」
と、寂しさに拍車をかけるだけでした。
そんな日々が続き、季節も移り変わった頃、遂に私は決断しました。
ちゃんと別れよう、と。
この街を離れて暮らすことにしたのです。
このままの関係を続けていてもお互いに成長は見込めない。二人ともとっくに分かってはいたけれど。
優しすぎたの、あなた。
子供みたいな、あなた。
あすは他人同士になるけれど、、
あ、これ「つぐない」のほうだわ。