目指せ就農!田舎暮らし珍走記

29歳、長年住んだ東京から熊本阿蘇へ。2015年移住しました。

農園の名前決まる

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農場の名前が決まりました。
特に深い意味はありません。

大家さんの奥さんが会社の副社長をしていて、ビジネスについての話をよく聞かせてくれます。
商売をするんだったら「芯」というか、軸になるものが大事だと。なにか「これだ!」というアピールできるポイントが無いと他に埋もれてしまう、とのこと。
確かに、軸がないとブレることすらできないのです。
僕も一応「農業したい」という軸があったからこうやって繋がりもできたし、向かう先が見えてきた気がします。

この農園にも軸はあります。

・・・今までの農業は2択でした。
ひとつは安い人件費で大量生産、味や栄養より見た目と量、安さを重視した、いわゆる敢行農法。
もうひとつは、手間ひまかけて丁寧につくった、すこし高いけど味や栄養の高い野菜をつくる有機農法や自然農法(敢行でも味を追求する方もいます)。

だけどよく考えると、この2択は生産者側のこだわり、選択でしかないのかもしれません。
消費者目線で考えれば、味も栄養もちゃんとした野菜を「安く」食べたいはずです。手間ひまかけたからって高かったら、結局買えるのは金持ちのブタ野郎だけです。
それじゃあんまやる意味ないなぁ、と。

女手ひとつで子供12人育ててる、ゴム買う金も無かったんですみたいなお母さんの家族に、飯くらいはちゃんとしたもん食べてほしい。そんな思いがあります。
ちょっと真面目にいうと、この問題はほんとヤバい。
アメリカを見たら日本の未来が分かると言いますが、アメリカ(もう日本もか)では肥満は圧倒的に貧乏人が多い。お金がないとちゃんとした野菜も食べられないのです。日本でも「野菜高いから買えない」なんて話もちらほら聞くし。
それで変なもんばっか食って病気になって、クスリ漬けにされて医療費さんざん絞られて、絞りきったらさよーなら。そんな社会にもう既になってるけど、これはやっぱり異常ですよね。
で、批判したり問題提議してる暇があったら自分でなんとかしよう。そういう思いで始めた農園なのです。

なので「いいもの安く」をキャッチコピーに。

ただ農業の場合、いいものを作るのには時間とお金がかかるという現実的な問題があります。ありました。
なのでここをクリアするのを「軸」にしようかな、と。
手間ひまかける。
糖度が高い。
味が美味しい。
今まではヨシとされてきたこれらの点は、一旦捨てます。
手間ひまかけてたら安くできないし、味を求めるのは肥料だの技術だのめんどくさくてナチュラルじゃない。
だいたい野菜本来の味ってのはそんなに甘かったりはしないのです。牛だの鶏だののクソ大量にブチ込めば甘くはなります。オーガニックなんて結局はクソ農法です。 
でも今の時代、牛だの鶏だののメシは化学薬品まみれ。あんな食生活の奴らのクソを金出して買って身体に悪いわ値段も高いわになるんだったら、使わないで味と収量落ちたほうがマシです。
なのでうちの農園は家畜糞不使用・農薬、化学肥料不使用。使うのは農園長のクソと雑草。勝手にバンバン生えるんだから使わないのはもったいないです。
あと耕すのとか草刈りとかも極力やらないでいきたい。
とにかく「ラク」を目指して、結果として「ちゃんとした」野菜を「安く」売れたら。

なので「ラクしてつくったいいもの安く」が新キャッチコピーです。イメージキャラクターは吉幾三先生にお願いしたい。

それができたら苦労しないたい。
農家のおっさんはみんなそう言うと思うけど、ラクするための苦労なら惜しみません。